●　今年の2月に購入し、私のメインシステムで4ヶ月活躍してくれました。（参考リンク）もっとも、仕事上の都合でなかなかソファーに座って落ち着いてメインシステムを聴く時間がなく、普段はデスクトップのサブシステム（これもUFJのFX-AUDIOのアンプ群です）で聴いているため、実働時間は週に数時間程度です。したがって、ウォーミングアップがちょうど終わったというところではないでしょうか。

●　これを使う以前は、同じくNFJのFX-1002J+を使っていたのですが、前段に真空管ラインアンプTUBE01J LIMITEDを入れており、ボリュームがふたつ重なるのが気に入らず、このFX-501Jが出たとき、これは都合がいいアンプが現れたとすぐに買ったのでした。

●　さて、FX-1002J+と較べてどうだったかというと、まさしく好みの問題で、大音量時の迫力ならFX-1002J+、しかしFX-501Jのほうが繊細で鮮明な感じがしました。それにしても、なにせ2台で8000円以下（電源は別）だったのですから、かつての常識では考えられないような高音質です。

●　私は以前、アキュフェーズやラックスマンやテクニクスなどのプリやパワーアンプを組み合わせて聴いておりましたが、数年前にアンプが故障したとき、間に合わせのつもりで買った、S.M.S.Lの3000円台のデジタルアンプにすっかり度肝を抜かれ、以来、基本的に中華アンプをメインシステムで使っています。

●　やがてCDプレーヤーも処分し、音源はPCにしていろいろと試行錯誤した結果、数十万円もかけたアンプを使っていたときより、数万円しかかけていない現在のアンプのほうがずっといい音を出しているように思います。電気を食わず、場所を食わず、これみよがしな存在感がないだけでも心が穏やかになります。こういった安価な中華デジタルアンプが今一つ表舞台で取りざたされないのは、おそらくジャーナリズムを含めた日本のオーディオ業界に共存共栄の旧い仕組みが残っているからではないかと疑っています。

●　オーディオに所有欲を満足させる意匠（それで音も良く感じられる）が必要なことは否定しませんが、ただ音楽を聴くには、でかいアンプとは一刻も早くおさらばして、予算が余るならスピーカーに投入するのが善だと思います。

●　なお、FX-501Jは純粋なパワーアンプですから、前段にアッテネーターが必要です。私はNFJの真空管ラインアンプTUBE01Jをお薦めしますが、これはむろん個人の自由です。PCプラスDACのみで、再生ソフト側での音量調節は危険な感じがします。TUBE01Jを買ったとしても、このアンプと合わせ、電源を含めても新品で2万円もしないというのに、でかくて高価なアンプなど真っ青な音がするはずです。古い高級アンプを使っているような人にぜひ試してもらいたいものです。むろんスピーカーだけはいいものを。

●　FX-501Jは12ｖから24ｖでの作動を保証していますが、上限の電圧を入れてやろうとCOSELの直流安定化電源PBA150F-24（標準価格9600円）を中古で仕入れました。（参考リンク）類似の中国製がありますが、やはり電源は国産が安心のように思いますし、今まで問題なく駆動しております。出品にあたり、今一度電圧を測ってみましたので画像を参考にしてください。DCケーブルはNFJの5A保証のものです。電源の出力は6.5Aありますから、一台あたり3.25Aの容量です。NFJでは4A以上の電源を推奨しておりますが、よほどの大音量で聴かない限り、まったく問題ないと思います。私もたまには大音量で楽しみましたが、破綻はありませんでした。ゴム足は振動対策で私がつけたものです。

●　電源の配線は済ませてあり、このまま使えますが、コンセントやプラグぐらいは自作できる人向きです。コンセントに挿してある間は微弱ながら電気が流れておりますから、スイッチ付きのコンセントを使うといいと思います。私はパワーディストリビューターを使っております。もっとも、アンプのスイッチを切らずに元でオンオフをするのはスピーカーにとって危険なことがあります。

●　では、気に入っているのになぜ売るのかというと、このアンプの第二ロットが出たと聞いてつい買ってしまったからです。音マニアとは困ったもので、新製品に弱く、ある程度楽しんだら、新しい機械にして違った音が聴きたくなるわけです。それができるのも安価な中華デジタルアンプの恩恵かと思いますが、それだけに一方では浮気性になるのが、ほとんど唯一の欠点です。

●　さて第二ロットはたしかによくなっていて、しかし、それは瞬時に切り替えて聴き比べたからわかるくらいの差異です。値段がさほど変わらないのだから当たり前のことですが、その微小な差異をどう考えるかです。少しでも良くなったのを感じたので私は第二ロットを使うことにしますが、第一ロットはもう新製品は手に入らないのですから、それを稀少価値ととらえればそのとおりなので、コレクションとしての価値は大きいと思います。モノラルアンプが4台手に入ったのだからバイアンプやマルチアンプにしてみようかとも考えましたが、そこまでするのは面倒なので第一ロットは次の人に譲ることにしました。第二ロットは販売即売り切れ状態が続いておりますから、さほど性能に差のないこのアンプで楽しんでみてはいかがでしょうか。

●　アンプの元箱、説明書はそれぞれそろっています。電源の箱はありません。

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