コンパクト管球パワーアンプ　自作品 の落札情報

• 落札価格：

  48,700円

  入札件数：

  55（入札履歴）

• サイト

  ヤフオク!

  残り時間

  終了

• 開始価格

  1,000円

  入札単位

  500円

• 数量

  1個

  商品状態

  新品

• 開始日時

  2018年8月7日 14時21分

  終了日時

  2018年8月14日 21時15分

• オークションID

  j504478135 （この商品をヤフオク!で見る）

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■商品画像

■商品説明

「やあ、今度はラジオ球でプッシュプルアンプを組んだんだって？」

「先生、ご無沙汰してます。実は前回の大型プリメインで物量と時間を投入したのですが、思いのほか低い落札金額だったので、大いに落胆したのです。落札者のかたは本当に儲けモンだったと思います。暫く大型は作らないことにして、今回は小型アンプです。おっしゃるように出力管は６ＡＲ５です」

「ほう、まあ器用に作ったんだね。球の名前がレタリングで入ってるじゃないか。よく見えるねこんな文字が」

「早いもので若かった私ももう還暦です。まだ何とかハズ〇ルーペなど使わずに、肉眼で勝負してます。レタリングで球の名前を入れないと球を全部抜いた後に、どこにどの球をさしていいやら、不慣れな方は分からなくなるので必ず入れてます。製造者責任ということで。もうインレタの手持ち在庫もなくなりつつあるんですけど」

「私のころはダイモのテープだったけどね。このアンプの大きさはどのくらいかな」

「シャーシは２８０×１４０で高さは５０ミリです。アンプ全体では床から一番高いＯＰＴまでで１４５ミリです。とにかく小型で人目を惹くようにデザインを考えました。オフィス、お店、自分の部屋、どこでも使えるようなデザインです」

「へえ、前段管たちにはＬＵＸみたいにカバープレートを被せてるね。芸が細かいねえ。電源ＳＷはアメリカ製のボールヘッド型を使ってるね。私もよく使ったやつだ。で、どのくらいの出力なの」

「８Ｗです。よく使われるＭＴ管の６ＡＱ５ならもっと出たと思いますが、６ＡＱ５は結構見るので面白くないでしょ。なので６ＡＲ５。昔の５球スーパーや並３級ラジオに使われてました。現在でもまだ入手は比較的楽だと思います。この球でも感動して涙は流せますよ。音は十分大きいです。ここで使ってる球はＧＥ製の箱に入って、現品にもＧＥのマークが入っていますが、日本製の表記があります。おそらく日立かどこかのＯＥＭだと思うのです。小気味よく鳴りますし自然な感じです。私は低音が出ているかどうかを男性の声で判断しています。実際の声はのどからクビにかけて共鳴しながら出てきますが、男性の場合は結構野太い声になります。このアンプは結構低音も出ますね」

「なるほどね。まあ８Ｗも出ればうるさいくらいだからね。回路はどんな感じ？プッシュプルなら配線は苦しかったんじゃないの」

「前段は昔ながらのオートバランスです。出力部は５接で、共通カソードの自己バイアスです。もちろんＮＦは掛けています。３％歪のときに８Ｗです。配線に関しては、現行部品はどんどん小さくなっています。抵抗なぞは昔のＰ型のものに対して、いまや大きさで５分の１から１０分の１くらいです。今回はデザインのバランスを考えて、昔ながらのブロックコンデンサをシャーシ上に１個出しましたが、現行品は小さなチューブラーや小型の縦型になっています。それらを使うと本用にスペースが楽です。今回の配線のコツは、（中に入り込み、ひとつひとつ丁寧に）でした。内部の写真をご覧ください」

「ふうん、プリント基板は使ってないんだね」

「先生、私は以前から使わないようにしています。３５ミクロンの厚さしかない銅箔に数百ボルトをかけたり、数十ミリアンペアの電流を流すのは好きじゃないんです。もちろんそれで事故が起こることは殆どないんですが、銅箔の断面積とパーツのリード線の断面積を比較すると、やっぱりリード線の方が、銅箔の３倍から５倍大きいのです。この差が何の要因になるかですが、音の情報量にも全く影響がないとは言えないと思うのです。メーカーは製造の作業効率、キットメーカーも完成時の再現性に配慮してプリント基板を使っていますが、アマチュアは世界に１台のアンプで、いくら時間をかけようが自由ですから。なのでコンパクトアンプでも、プリント基板なしです。これは意地なんです」

「へえあなたのポリシーなんだ。でも出来栄えは大したもんじゃないか。確かにコンパクトで持ち運びも楽そうだし、仕事中や喫茶店でＢＧＭを流す　のにいいね。自分では何点くらいの出来かな」

「９０点くらいです。実はデザインも一部納得がいかない部分があります。全体のバランスで」

「電源トランスのうしろ当たりじゃないの」

「当たりです先生。全てお見通しなんですね。ここに空間ができてしまってます。しょうがないんでヒューズを持ってきて、おまけに小さなプレートを貼ってごまかしました」

「いあや私も、数ミリ単位でレイアウトにこだわってきたからね。アマチュアは適当に弁当箱シャーシに穴開けて、並べて、はい配線しましたというのが多いけど、デザインにはこだわって欲しいなあ」

「でも先生、生涯に１台か２台製作というかたならそれはそれで仕方がないと思います。私みたいに５０台も作っていれば、それなりに工夫はするもんです。そうしなきゃ成長が無い人間になってしまいます」

「まあアマチュアが作るアンプは基本的にはおもちゃだしね。作って楽しければそれでいいし、他人が大事につかってくださるのなら、部屋の片隅に他のアンプと一緒に置いたままよりよっぽどいいよね。ところで意地悪な質問だけどいくらぐらいで落札されそう？」

「先生、それが問題なんです。部品代で２万円くらいでした。３万円は超えて欲しいですね」

「あらそうなの。まあこれで食っていくわけじゃないいんだから、そこそこ元がとれればいいのかな。このアンプの次は何を出品するの」

「写真の後ろに写りこんでいますが、おそらくプリアンプです。マッキンタイプのイコライザで組む予定です。まだモック状態です」

「まあ頑張りなさい。近頃アンプを作る人も減ったしね。最終日を楽しみにしてるよ」

「はい、先生もお元気で」


製品仕様
出力：８W＋８W（３%歪み１KHｚ）、残留ノイズ：左右共に0.8ｍV以下
主要部品：出力トランス/山水W-10-8中古、電源トランス/パイオニア製中古
　　　　　6AR5×5本（GE製新品、1本はスペア用に）、6AU6×４本（NEC中古）
　　　　　取説、回路図を添付します。

トランス類は古いものをメンテナンスして使用しています。
抵抗コンデンサのほとんどは現行品です。
　素人の手作業なので、ゆがみ、塗装剥がれ、キズなどが
散見されます。完全なものをご希望の方は入札をお控えください。
　悪い評価の多い方は、削除しますのでご了解ください。
よろしくお願いします。

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