歴史上最高のコードバン 対応サイズ:オールデン8-7.5,パラブーツ7.5-7,ジョンロブ8695 7,エドワードグリーン202 7.5-7, jm ウエストン6.5-7の商品情報
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- 1円
- 入札単位
- 1,000円
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- 数量
- 1個
- 商品状態
- 中古
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- 開始日時
- 2018年5月13日 13時40分
- 終了日時
- 2018年5月21日 0時7分
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- オークションID
- p607273730 (この商品をヤフオク!で見る)
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■商品説明
タイトル中参考サイズとして、定番モデルやラストから、この出品靴のサイズ感に近いものを挙げています。
あくまでも参考になりますので、詳細につきましてはご質問頂けますと幸いです。
なお、健康上の理由やコレクション目的等で、幅広いサイズの靴を所有しておりますので、その他の出品も是非ご覧ください。
―― コレクションを手放し、思想を残す。
わたしは、著作家・元スタイリストの革靴収集家でございます。
約50年世界を巡り、ストックは1,200足。
世界最高峰の靴職人たちの技術・情熱が、何十年もかけて結晶した我がコレクション。
これを残したまま、この世を去るわけにはいかない。
朽ちさせるわけにはいかない。
そして私は、そこにコレクターとして関わってきた人間として、"結晶" への想いを残さねばならない。
『コレクションを手放し、思想を残す。』
これが私の"終活"。
お付き合い頂けますと幸いです。
なお、現在日本で買えない靴(特にオーダー、ビスポーク、ヴィンテージ)を中心に出品致します。
皆様と同じ立場、履き手の立場の人間だからこそ出来ることを精一杯やりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
コードバン狂の友人達へ。その旅もついに終焉を迎える。
フローシャイムインペリアル・ケンムールのコードバン。
少し革靴に詳しい方なら、ケンムールはすでにご存じでしょう。
コードバンのケンムールでデッドストック、しかもゴールデンサイズなら、15万円前後で売られるだろう。
しかし、これは普通のケンムールではない。
ハイラインとして扱われていたであろうレインボーインソックで、コードバン。
数を絞り、世界中の限られた店舗にしか出さなかったモデルと思われます。
1970年に欧州帰りの父親から譲り受け、履けずにコレクション保管していましました。
いったんコードバン靴の魅力に憑りつかれると、もっと良いものを求め、気が付くと大量のコードバン靴を買ってしまっているもの。
コードバン狂の友人達へ。その旅もついに終焉を迎える。
現代のあらゆるコードバンアメリカ靴をイミテーションにする、そう言い切れるような作品故です。
この所以については、私の靴哲学を議論し、それを踏まえた上で最後に述べたいと思う。
※ 以下の内容は一部、他の出品ページと同様の内容を含みます。ただし、最後にこの出品靴だけに関わる節がございますので、末尾まで目を通して頂けますと幸いです。
ディスコード、そして原点回帰。
数多くの方にフォローしていただき、日頃より出品をご覧いただいていること、心から感謝しております。
いつも、本当にありがとうございます。
そんな方のなかには、前回の出品をご覧になって、少し違和感を覚えた方もいらっしゃることでしょう。
現行のジョンロブ、ヴィンテージアメリカ靴、といった普段出品しない顔ぶれを揃えたためです。
ところで私は、老いに抗うべく、日頃から日本の若者文化を学んでいます。
そこで出会った女性グループが歌っていたこと。
『調和だけでは危険であり、何かを乱すことで気づく新しい世界がある。』
最近の私の出品は、旧ウエストン、BB別注旧旧チャーチ、東欧靴の三種類を出品するばかりで、平和そのものだった。
すると、毎週の出品は予定調和と化し、これらの靴に込めた私の靴哲学はどんどん希薄化していく。
私の靴哲学は、もっともっと濃厚だ。
そこで、あえてこれまで出さなかった靴を出品し、この予定調和を壊す。
これが、前回の現行ジョンロブ、ヴィンテージアメリカ靴出品の意図だったのです。
予定調和が壊れたいま、私の靴哲学を再度整理し、その哲学に一層忠実なコレクションを出品したい。
いわば、原点回帰。
ご覧いただける方、今回もどうぞよろしくお願いいたします。
靴哲学概論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと、その総論。
私の靴哲学のうち、これまでに繰り返し主張してきたものは主に3つある。
Ⅰ 革靴は有形価値で評価されるべきである。
Ⅱ 革靴選びとは、ギフテッド/アンギフテッドの選別である。
Ⅲ 革靴を履くことは、完成品の享受ではなく、創造である。
改めて、この3つを掘り下げ、最後に【総論】としてまとめたい。
Ⅰ 革靴は有形価値で評価されるべきである。
靴の環境耐性、歩行安定性、エイジング耐性の高さを『有形価値』と定義する。
また、ブランドネームが持つ力(ステータスと呼ばれるもの)を『非有形価値』と定義する。
靴は、例えば時計と異なり、連続して体重の負荷がかけられ、雨傷にさらされるものだ。
よって、第一に『有形価値』で評価されるべき製品であることは言うまでもない。
さて、ある靴の売値から企業(工房)の利益を差し引くと、総原価になる。
そして、総原価は、製造原価と販管費から構成される。
製造原価は、材料費や、工房で働く職人の賃金等である。
販管費は、旗艦店の賃料やそこで働く販売員の給料、そして雑誌社に支払った宣伝費等である。
そして、先に定義した有形価値の大部分は、この製造原価(広告宣伝費等ではなく、材料や工員の賃金)にどれだけのコストを投入したかで決まる。
環境耐性、歩行安定性、エイジング耐性を高めるべく、しっかり時間をかけて丁寧に鞣された革を用い、真のプロフェッショナルと言える職人を雇い、彼らに長い時間作業をさせれば、製造原価は自ずと高騰する。
また、有形価値と、立派な店舗を構えていることやブランドイメージが良いことは全く関係がない。
すると、どんなに高い靴であっても、製造原価にコストがかかっているとは限らず、必ずしも有形価値が高いとは言えない。
販管費に莫大なコストがかかっている可能性もあり、現に現代の高級靴ブランドの大方は販管費にコストを掛けすぎている。
極端な例をあげれば、某英国ブランドが作る10万円のプレントゥとリーガルの2504では、製造原価がほとんど同程度である。
この10万円のプレントゥは、価格に対して有形価値が極めて乏しい靴なのである。
私は、『靴は有形価値で評価されるべきである』という靴哲学を持っている。
それゆえ、材料や工員の作業に相応のコストがかけられているものしかセレクトいたしません。
この信念を持っていれば、旧ウエストン、BB別注旧旧チャーチ、東欧靴という面々を揃えることになる。
この点についての詳細は、各々のページで論じます。
Ⅱ 革靴選びとは、ギフテッド/アンギフテッドの選別である。
革靴がお好きな方は、個体差という言葉を何度か聞いたことがあるかと存じます。
同モデルの靴でも、個体によって革質や造りが違うと至るところで述べられている。
しかしながら、正直なところ、大きな個体差を感じられない方も多いのではないでしょうか。
その要因は二つあります。
◆ 要因① 中間業者の介入
工房から出来上がった靴は、小売業者、輸入業者、卸売業者などの手に渡るのですが、
全ての業者が平等に扱われているわけではない。
古くから取引のある業者、市場への影響力が大きい業者など、重要な業者から順番に出来の良い靴を振り分けていく。
例えば、工房から仕上がった靴を出来栄えに応じて、AからFの6グループに分けるとしよう。
すると、本国の百貨店、本国の老舗小売店、本国の旗艦店といった重要度の高いところにランクAの靴が分配されるのです。
そして、相手業者の重要度が低ければ低いほど、ランクEやFに属する低い出来栄えランクの靴を分配するのです。
これは、靴にだけ当てはまる事象ではなく、例えばSDカードのような製品にも当てはまります。
並行輸入品はトラブルが多いと言われますよね。
日本で売られている靴を見て、大きな個体差を感じられないのは、すでに出来栄えランクで仕分けされた後の靴同士(つまり同じ出来栄えランクグループ内の靴同士)を比べているからです。
本来、グループFとグループAに属する靴は、新品時でも素人が一目見てわかるほどの差がある。
しかしながら、振り分け後のグループの中しか見ていなければ、個体差は相対的に小さなものに感じられるのです。
◆ 要因② 経験不足
個体差というのは、履き込むごとにどんどん大きく表れてくるものです。
個体差とは、新品時の見た目の違いにとどまらず、繰り返される物理的化学的ダメージに対する反応の違いである。
よって、同じモデルを複数足、新品から5年10年と履き込む経験を何回も経験することで、新品時にどんな状態であれば、良い経年変化が起こるかを見分けられるようになる。
この経験が乏しければ、個体差を感じられないのは仕方がないのです。
父親の影響から10代後半で革靴を集めだし、初期のコレクションのエイジングが進んだ20代後半、私は個体差について如何に無頓着だったかを猛省いたしました。
父親がドイツで買ってきてくれたケンムールと私が日本で買ったケンムール。
新品の時はあまり大きな違いは感じなかったのですが、ほとんど同じ履き方をし、同じケアを施しているのに、10年後には、月とすっぽんのごとく大きく違う。
この2足を見比べるていると、個体差への意識が不十分なまま費やしてきた何百万円が無駄になったと感じ、強い喪失感を覚えたものです。
この喪失感から、私が身に着けた靴哲学。
革靴選びとは、10年20年のエイジングヒストリーをイメージしながら、ギフテッドとアンギフテッドを見分けることに他ならない。
この哲学を身に着けて以降、徹底的に審美眼を養いつつ、日本市場に留まらず世界市場全体から如何に "グループA" の靴を手にするかを考え、ギフテッドをセレクトしてきました。
前述の2つの要因があれば、かつての私と同じく個体差について無頓着になってしまうのも無理はありません。
しかし、そのままでは、近い将来、私が味わったものと同様の喪失感を覚える。
このコラムをご覧いただいている方には、かつての私と同じ思いをして欲しくありません。
『革靴選びとは、ギフテッド/アンギフテッドの選別である。』という靴哲学をおすすめいたします。
Ⅲ 革靴を履くことは、完成品の享受ではなく、創造である。
工房から靴が出荷されたとき、靴はまだ完成していない。
それどころか、まだ何も始まっていない。
喩えるなら、ドラフトで指名された直後のプロ野球選手のようなもの。
靴もプロ野球選手と同様、育成が必要なのです。
靴の育成には二つある。機能面での育成と、美的面での育成だ。
◆ 育成① 機能面での育成
革の鞣しは、原皮に水分・油分を繰り返し注入していく過程である。
時間をかけて水分と油分を含ませていくことで、革が強くなっていく。
現代では、いくら高い革であっても、昔ほど鞣しに時間と手間をかけるわけにはいかなくなった。
そのため、水分・油分が十分でなく、革が弱いまま流通し、10年もしないうちにクラックが入ってしまう靴が大半になった。
また、鞣しに圧倒的な時間をかけていた昔の革であっても、40年50年と経てば健康状態は悪化していく。
そこで、履き手は、鞣しの水分・油分の注入プロセスを自ら繰り返す必要がある。
女性の化粧で言うならば、10年後20年後にも美人でいるためのケア、いわば基礎化粧発想のケアが必要なのだ。
にもかかわらず、業界は、今日革靴が綺麗でいるためのケア、いわばメイクアップ発想のケアばかりに焦点を当てている。
なぜなら、基礎化粧発想ケア(水分油分の注入)は、見かけ上の華やかさに乏しいためだ。
また、だれもが基礎化粧発想のケアを行い、10年20年と同じ靴を履かれては困る。
クラックが入ってもらわないと、新しい靴が売れず困るのだ。
世界的にも有名なシューシャイナーの方がグリーン製マスターロイドにクラックを入れてしまい、相談を受けたことがあります。
この事例は、靴が表面上綺麗になっているからと言って、革内部も健康とは限らないことを示しています。
革の機能面での育成という視点で、履き手は鞣しプロセスを自ら繰り返し、革をどんどん強くする必要がある。
この『機能面での育成』意識が弱いと、10年後、大変なことになります。
いかなる高級靴であっても、後述の "エイジングの魔力" を帯びる前に朽ち果ててしまう。
◆ 育成② 美的面での育成
私を含め、何十年と靴好きをやっている古参には、たいていの既成靴を所有し、飽きるほどビスポークを経験している者が多い。
街でどんなに高価な靴に出会っても、それは彼らにとっては日常の一風景に過ぎず、何ら嫉妬心を覚えることもない。
ベテランの靴磨き職人や修理工にとっても同じことだろう。
ロブパリのビスポークだろうが、ハントダービーだろうが、お金を出して手に入るものであれば、すべてはありふれたものだ。
しかしながら、そんな靴貴族や、ベテランの職人達を唸らせる靴がある。
それは、エイジングの魔力を帯びた靴だ。
つまり、柔らかくなるべきところが柔らかくなり、硬いままであるべきところが硬いままになっているという具合のコントラストが出た靴。
なおかつ、黒靴であっても、色が薄くなるべきところが薄くなり、濃いままであるべきところが濃くなっている靴のことである。
こういったエイジングの魔力を帯びさせる過程が、革靴の美的面での育成である。
【総論】
以上の靴哲学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲは独立しているものではなく、全部で1個のプロセスとして連続している。
まず、靴は有形価値で評価すべきという哲学のもと、単に高価な靴を売るだけの工房(ブランド)ではなく、生産に手間とコストをしっかりかけた工房(ブランド)に目を向ける。
そういった工房から生まれる靴でも、革靴は手作業行程を多く含む製品であるが故、出来栄えに差があり、ギフテッドだけを選別する必要がある。
その際、中間業者の介在を忘れることなく、世界市場全体から靴を探し出さねばならない。
そして、選び抜いたギフテッドに【機能面での育成】を繰り返し、履き込むことでエイジングの魔力を生み出す。これが【美的面での育成】である。
ここまでやり抜いた結果、金銭的価値を超え、靴貴族やベテランの職人をも唸らせるような価値が生まれ続ける。
つまり、ディンケラッカーのページで論じているような、喜びの永続化と社会的絶対化が起こる。
靴を履くことで、自らが真に喜び、誰かを真に喜ばせたいと考えるなら、3つの哲学の何れも欠くことはできない。
原点回帰、珠玉のコレクション。
冒頭で述べた通り、今回は私の靴哲学に忠実な靴をセレクトしたいと存じます。
私のコレクションのなかでも、哲学概論のなかで登場した『有形価値』『ギフテッド』『エイジングの魔力』といったキーワードで語られるに相応しい靴。
ところで、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲのすべてのプロセスを完結させた靴、つまり【美的面での育成】まで完結させた靴だけを出品することを考えると、ジレンマに直面する。
芸術として完成したものをお譲りすると、貴方様が自ら育てる喜びを感じて頂けない可能性がある。
この立場からは、私が世界市場からセレクトしてきたギフテッドのうち、主に鑑賞目的として【機能面での育成】だけを行ってきたギフテッドを出品すべきである。
つまり、履き込みの少ないものではあるが、【機能面での育成】をしっかり行っているが故、これから履き込んでいけば自ずとエイジングの魔力を帯び、芸術品となるような靴を出品すべきである。
その一方で、一人のコレクターによる芸術作品として、"教科書" になると考える方もいらっしゃることでしょう。
この立場からは、【美的面での育成】も完了しつつあるギフテッドが求められる。
もちろん、そういった靴も人様にお譲りするものである以上、修理しながらまだまだ何年も履ける靴であり、それを考慮しますと芸術性の伸びしろは大いにあります。
こういった観点から、今回のセレクトは、それぞれ異なるフェーズにある靴となります。
しかしながら、いずれも私の靴哲学に忠実なものを厳選致しました。
コラムの内容も、靴自体も、色々な意味で重厚なものとなりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
コードバン狂の友人達へ。その旅も、ついに終焉を迎える。
コードバン靴の魅力に一旦憑りつかれると、『もっと輝きを』『もっと厚さを』という具合に、もっと...もっと...もっと良いコードバンがあるはずだという夢を抱いて、何足も何足も買ってしまうものだ。
いわばコードバン・パラノイアである。
ただし、現代コードバン靴市場は、某アメリカ靴屋の独擅場と化し、選択肢が乏しく、自ら探し求めるというよりは、与えられたものを受け入れるしかないというのが現状かもしれない。
わたしは、このレインボーインソックのドイツケンムールを手にし、その結果、コードバン・パラノイアを治癒したと言いたいのではない。
この靴に出会った結果、ひどいコードバン・パラノイアを患ってしまったのである。
私のコードバン狂としての人生とは、このコードバンを超えるコードバンを探し求める旅だったと言えよう。
結論として、この靴を超えるコードバンなど、存在しなかった。
これが、貴方様のラスト・コードバンになるだろう。
フローシャイムインペリアルケンムールは、『靴は有形価値で評価すべきである』という靴哲学を語る際の典型的手本の一つだ。
現代のものづくりのあり方は、大量生産的に作り製造原価を抑えつつ、ブランドイメージのために広告宣伝費に莫大な投資を行って、安く作ったものを高く売る戦略が主流だ。
つまり、有形価値が乏しく、非有形価値が高い製品を売るのが主流である。
ところが、60年代70年代は、現代と比べるとメディアが圧倒的に未発達で、莫大な広告宣伝費投資によるブランドイメージ確立が容易でなかった。
いまのように、雑誌社に金を渡したり、有名人に履かせたり、ステルスマーケティングをするわけにもいかなかったのだ。
すると、売り場に置いてある製品そのもので勝負するしかない。
そして、消費者も売り場に置いてある靴のモノ自体を見て選ぼうとする。
いわば、モノ自体が信仰されていた時代。
靴に限らずヴィンテージモノの評価が高いことからもご想像できる通り、60年代70年代というのは、このモノ自体信仰が強かった。
そして、その信仰が最も強かったのが、アメリカ高級靴市場。
経営戦略上の是非は置いておくとして、ただただ時間と手間と材料費をかけまくった靴を生産していたのである。
つまり、ガチガチに有形価値で戦っていた。
その象徴的作が、フローシャイムケンムールである。
現代の高級靴に使われている革の何倍も時間をかけて鞣された革を用いているが故、50年経過しても、数年前に買った現代英国高級靴よりも健康状態が優れている。
先週、伊勢丹で買いましたと言われても納得してしまうだろう。
さらに、縫製はギッチリで、どれだけ履き込んでもトップライン周りやシューホール周りが崩れることがない。
現代高級靴のように、くたびれた印象にならないのだ。
ダブルソールは極厚で、路面の状態を気にすることも不要。
こういった有り余るタフネスは、ヒールに打ち込まれた無数の釘にも表われている。
そんなケンムールだが、そのなかでもこの個体だけは特別だ。
紛れもないギフテッドだ。
繰り返すが、このケンムールは普通のケンムールとは異なる。
レインボーインソックのドイツ流通モデル。
靴哲学概論Ⅱにおいて、工房による出来栄え選別について言及したが、おそらく最上ランクに該当するもの。
コードバンの厚み、輝き、そして圧倒的なベール感。
コードバンは革の宝石であるという言葉が使われるが、通常これは暗喩である。
しかし、この靴に対してその言葉を使うとき、それは直喩になる。
圧倒的ベール感によって、本当に宝石に見えるのだ。
有形価値で戦い抜いた工房から奇跡的に生まれたギフテッド。
それゆえに、レインボーインソックを与えられ、ドイツの老舗靴店に流通することになった。
繰り返しになるが、私は、この靴によって、ひどいコードバン・パラノイアを患った。
そして、私のコードバン狂としての人生とは、このコードバンを超えるコードバンを探し求める旅だったと言えよう。
結果的に、目的地にはたどり着けなかった。
このドイツケンムールが、紛れもなく最上のコードバンだったのだ。
貴方様には、私と逆のプロセスを踏んで頂きたいのです。
もっと、もっと、もっと、と最上のコードバンを求めている貴方様へ。
その旅が、いま終わる。
ギフテッド・コードバンによって。
―― いまのオールデン3足分、いや5足分の価値はあるかな。
この靴を肴にして飲んでいたときに、ふとそう思った。
しかし、それは間違いだとすぐに気づく。
つい最近復刻されたこのウイスキーだって、何回味わってみてもあの頃の味には到達しない。
■ サイズ
表記 US8.5C(現代のUS8Dや8.5D程度に対応します)
日本で手に入るラストでしたら、UK6.5相当からUK8相当まではほぼ所有しております。
ですので、普段お履きの靴のサイズを質問よりご教示いただければ、可能な限りアドバイスいたします。
■ コンディション
新品から、3・4回(それも主に慣らし目的で)しか履いておりません。
かなりの出来の靴で大切にしすぎたためでございます。
大きいダメージは当然なく、パーツは全てオリジナルで、履きシワもかなり浅いです。
個人的には極上コンディションと判断しております。
お気になる点ございましたら、必ずご質問をお願いいたします。
■ 他のアカウントに関しまして
海外・日本からオークションページにアクセスする関係で、頻繁にセキュリティ問題に引っ掛かります。
そのたびにロックがかかるため、アカウントを複数用意しています。
復活できないと思っていたものが復活したことによって、かなりアカウントが増える事態となりました。
混乱を招いてしまい、大変申し訳ございません。
現在はローテーションして、すべてのアカウントで満遍なく出品を行っています。
機能しているものは、下記のものになりますので、フォローしていただけますと幸いです。
【necocatauc】【hh333yh】【pmpmyj】【c7ver00】
■ ご注意事項
・革製品ですので、文章や画像で表現しきれない皺、傷やざらつき等はあります。しかしながら、致命的なダメージは絶対に記載致しますのでご安心頂ければと存じます。
・出品にあたっては目視での検品の他、30分から60分のテスト歩行を行います。『致命的なダメージ』とは、このテスト歩行で発見できるものを指します。
・私の靴に限らず、古靴で接着層がある場合、経年で接着剤の力が弱くなっているケースがあります。
・黒以外の靴ですと、ご覧になる環境で色の表現が微妙に異なる点をご了承ください。
・どんな些細な事でも気になること(特に状態とサイズ、色につきまして)はご質問下さい。誠心誠意対応いたします。
・特段の記載がなければ、靴本体以外の付属品はありません。付属品がある場合は記載いたします。
・ご質問者様、ご入札者様、すべて靴を通じて知り合った大切な友人でもあると考えております。そのため、人的な対応を心がけています。しかし、若い方はお忙しいかと存じますので、お気になさらずに宜しくお願いいたします。
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