陳慧坤は1906年 、台中市龍井郷で教育熱心な家庭に生まれた、文芸に造詣が深かった父は、自分の楽しみのために「芥子菜園」の絵を模写しており、少年 時代の陳慧坤も一緒に絵を描いていました、小学4年 生の時、教師の陳瑞麟に励まされ、生涯美術に携わるようになる、戦争や貧困が避けられない時代であったため、彼はそれまでの多くの台湾人画家と同じような幼少期を過ごしている、彼は早くに両親を亡くし、祖母に頼らざるを得なかった、高校卒業後、美術に打ち込んだ結果、1928年 に日本の東京美術学校（現・東京藝術大学）に入学し、写生で創立以来最高の点数を取り、優秀な成績を収めた、台湾に帰国後は、台中商業学校（現・国立台中工科大学）、台中第二高等女学校（現・台中第二高校）、台中第一高等女学校（現・台中女子高）、台湾師範大学（現・国立台湾師範大学）で教え、40年 以上にわたり美術教育・創作に携わり、数多くの才能ある人材を育んだ、3番目の妻である陳荘鎮智は音楽教師で、2人の娘と1人の息子がいた、長女の陳孝春は美術の教授、次女の陳玉秀は著名なピアニストで作家（文化建設委員会委員、現在は台湾公共放送の会長）、長男の陳志平は機械産業や金融業に従事している、長男の陳志平は機械・金融関係の仕事に就いていたが、幼少期は浮き沈みが激しく、美への探究心を絶やさなかった、陳慧坤は生涯を通じて勤勉で多作な画家であり、色彩や新しい方法を試し、証拠精神を出発点として、中国と西洋の絵画概念を融合させました、1950年 代には、日本に2度留学して美術教育を受け、1960年 には1年 間の休暇をとってフランスに留学し、美術館を訪れ、スペイン、イタリア、ベルギー、オランダ、ドイツを旅してスケッチし、ちょうどパリの近代美術館で3ヶ月に及ぶ20世紀ヨーロッパ美術展が開かれた時期と重なった、LessourcesduXXesiecle，lesartsenEuropede1884a1914」展がパリ近代美術館で3カ月間開催され、近代美術の歴史の全体像とその展開に触れる機会を得た、1969年 以降、隔年 で夏休みを利用してヨーロッパに渡り、一方では美術館巡りと勉強、他方では旅行とスケッチを計7回行い、視野を広げ、西洋美術の各派を深く研究し、独自の洞察を絵画に表現する機会を得た、1977年 に国立台湾師範大学を退職した後、アメリカ、日本、中国を旅して絵を描き、1982年 にはスケッチから絵を描くようになる、1982年 、1年 がかりのスケッチから作品「東照宮本殿の唐門」を完成させた、彼の作品は、世界の美をその筆致でとらえ、美術評論家からは「台湾絵画のシンフォニー」と評されている、陳慧君は、油彩、ガッシュ、水墨画を得意とする数少ない台湾人画家であり、東洋と西洋の芸術動向を深く理解している、彼は生涯を通じて、写実的なスケッチと、ポール・セザンヌが追求した立体的な構造と空間表現を絵画に取り入れることに注力してきた、彼の作風は、東洋の絵画と西洋の自然の内面的な精神の再現を融合させたユニークなものである、長い闘病生活の末、2011年 に103歳で亡くなったが、彼の芸術に対する情熱は、80歳の時に自らをこう表現している、「自分の旅を忍び、美の正しい方向を探り、芸術の教育と創造に専念し、老いが近づいていることを知らず、悩みを忘れて幸福であること」

歴史
1907 台湾・台中市龍井に生まれる、
1941年 台湾師範大学（現・国立臺灣師範大学）美術學科講師
1953年 国立台湾師範大学教授
1960年 美術教育を学ぶためフランスに渡る、
1973年 イタリア、ベルギー、オランダ、フランス、日本などヨーロッパへの研修旅行とスケッチ旅行
1975年 地方展審査員
1981年 スケッチで日本へ渡航
1989 台中県十大芸術家に選ばれる