1987年 愛知県生まれ、2010年 愛知県立芸術大学美術学部油画専攻卒業、グループ展「新リアリズム宣言展」（新生堂／青山）、個展「～日常の断片～」（新生堂／青山）、2012年 個展「～陽のあたる場所から～」（新生堂／青山）、2014年 リアリズム・コンプレックスin青山(新生堂／東京青山)、その他、個展・グループ展多数、現在：白日会会員　自身の暮らしの中に在る大切な人やものを、柔らかな色彩と筆致で描き出す浅村氏、 淡い色彩を幾重にも重ねることで生まれる作品からは、滲み出るような暖かな光を感じられる

浅村氏は愛知県立芸術大学美術学部を卒業し、その後「新リアリズム宣言展」や「陽のあたる場所から」といった個展で高い評価を受けてきました。彼女の芸術は、深い情感と細やかな観察に根ざしており、日常の中に潜む美しさを捉えることに長けています。浅村理江の画風は、淡い色彩を幾層にも重ねることで、光と影を繊細に操り、絵画から滲み出るような暖かな光を感じさせます。その筆触は柔らかく、親密さを感じさせる一方で、繊細な感情のニュアンスを巧みに表現しています。

本作は、油彩 6号 2016年作 の女性像。
浅村理江の手によって生み出されたポートレイトで、彼女の特徴的なスタイルが際立っています。
この絵画に描かれている女性は、静かながらも強い存在感を放っています。背景の暖かな色調は、登場人物の精神性と内面の複雑さを際立たせると同時に、彼女が身に纏う鮮やかな赤の衣服は、視覚的なアクセントとして作用し、作品全体に活力を与えています。白いブラウスは清潔感と純粋さを、その下から覗く肌の色は柔らかな人間性を表現しています。
この作品は、彼女が白日会の会員として活躍する中で、彼女の独特の視点と技術の成熟が見て取れる傑作です。日常の断片を大切にし、それを通じて普遍的な美を追求する浅村氏のアートワークは、鑑賞者にとって深い共感と感動を呼び起こします。美しい女性像の名画です。