■商品説明
「世界最小のスーパーカー」と呼ばれているAZ-1を出品します。ウエッジシェイプの小さなボディに低い車高、きびきびした走行性能は、どこを走っても注目されます。至宝のAZ-1を所有する喜びと走る楽しさは、次のオーナーさんを虜にすること間違いありません。
貴重で希少な車ですが、所有者である私が65歳になって身辺整理としてコレクションを譲渡する決断をしたため、出品します。
以下に、私がこの車の2人目のオーナーとなって16年間所有する中で気づいたこと等を書きますので、よくお読みの上、ご入札をご検討ください。
まずこの車の素性と故障歴から説明いたします。
このAZ-1は、私が平成19年3月に東京の「買取と中古車販売のアップル足立中央店」にて購入しました。当時の走行距離は14700kmでした。お店の案内では「ワンオーナーで車庫保管、走行距離はメータ―戻しのない実走行、修復歴有り」という説明でした。
事実、履いていたタイヤは新車時からの状態(タイヤの製造期と残溝の状態)でしたし、内外装の日焼けがすごく少ないことなどからも、それは理解できました。ただし前オーナーに会って聞いたわけではありませんので、ご承知ください。
実は20年ほど前にもAZ-1に乗っていたのですが、他車(ロータスエリーゼS1)を購入する時に他の人に譲りました。しかしやはりこの可愛い小さなスーパーカーが忘れられず、別の個体を中古車店で購入した次第です。
当方は購入して以来16年間、このAZ-1で走りを楽しむというより、コレクションとして保管していました。自分がオーナーとなって走行した距離は、16年間で約1万kmです。
しかし、時々エンジンをかけて走ったりシャッター付きの車庫で保管したりしていても、車は劣化することが分かりました。
たとえば、これまで不調になった経験は3回ありましたが、いずれも静態保存していたために起きたトラブルと、修理工場で指摘されました。
①12年ほど前、走行中に冷却水の温度が高くなり、オーバーヒートの始まる兆候があったので、様子を見ながら走行して、修理工場へ行きました。工場では、あまり乗らないために冷却水が循環することが少なく、水温センサーが汚れたのが原因であると言われました。この時は、水温センサーを新品交換することで、修理完了しました。
②8年ほど前、エンジンをかけて暖機運転を済ませ、いつものように走りだしたものの、ほどなくエンジンが停止。車載車を呼んで修理工場へ運びました。あまり乗らないためにプラグが汚れ、それが原因でストップしたという話でした。この時は点火プラグを全数交換することで、修理完了しました。
③昨年、車検を取るために車を動かそうとしましたが、エンジンがかかりませんでした。レッカー車で修理工場へ運んで修理してもらったら、あまり乗らないためにフェールポンプの中のガソリンが劣化し、ポンプが動かなくなったのが原因、と説明されました。この時は、フェールポンプを純正の新品に交換することで、修理完了しました。
このように、保管しているだけでは車にはけっして良くなく、定期的に走って十分にエンジンに燃料と冷却水と熱を回すことが必要と考えました。これが今回、出品を決意した大きな理由です。どうか適切な維持管理をしてくださる新オーナー様のところに嫁ぎますことを祈っています。
ではまずマイナス面について説明します。
この車は、私が購入する時、修復歴有りという表示でした。どの部分を修復したかという説明は受けていませんので不明ですが、よく観察したところ、外板パネルのチリが合っていない部分が2か所見つけてあります。1つは、右フロントフェンダーとボンネットの合わせ目です。ボンネットは右先端がわずかに下がっていて、フェンダーとの合わせ目がすこーし盛り上がっているように見えます。もう1つは、右リアフェンダーの角とリアパネルとのチリで、2枚がわずかにずれています。
これら2つのチリのずれは、私が購入した時から見られました。そこをぶつけたか何かして、修復歴有りになっているのかもしれないと思います。でも、ひょっとしたら違うかもしれません。何ぶんにもそういう点については素人ですので、すみません。
昨年、静岡県沼津市の大手買取店で査定してもらった時に査定係の方が下回りを点検していましたが、下回りに修復跡は見られません、とのことでした。←これはあくまで査定係の人の話です。
純正と思われる鉄製ホイールには、1本のみ、わずかにぽつぽつと茶色い点錆びが出ています。ホイールにはワックスを掛けないので、失敗でした。
装着してあるタイヤは、ブリジストン社の「スニーカー」という安価な銘柄のタイヤです。十数年前に、車検を取るためだけに交換しました。タイヤには、西暦2009年の第37週に製造したと数字が刻んであります。タイヤは、ブリジストンの代理店になっている地元のタイヤ店で新品交換しました。残溝は9分ほどありますが、14年前のタイヤですので、走りを求められるなら、交換はした方が良いと思います。今現在、ハンドルを切った時にタイヤがよじれるなどの不具合は生じていません。
シートベルトに、私が購入した時から2か所、小さなほつれが見られます。先月4月に、車検整備を頼んだ修理工場で新品交換してもらおうとしましたが、「シートベルトの痛みは、古い車にはよくある現象ですが、調べたらすでにメーカーから部品が出ないと回答が来たので、交換はできませんでした。すぐにベルトが切れることはないので、このまま乗ってください。」ということでした。トホホな返事でした。
重要部品であるエアコンは、スイッチを入れると軽いショック音と共にリレーが働いて作動を始めます。5月1日現在で、乾いた冷風が出ることを確認しております。
10年ほど前に効きが悪くなりましたので、修理を依頼したところ、パイプの中間ジョイントとOリングを交換することで効きが復活しました。
しかし問題があります。エアコンの吹き出し口から温風が出ることを確認できません!
このAZ-1は、私が購入した時から水温計の針がなかなか動かない現象が見られました。冷却水の温度が上がりませんので、暖房が効くまでに至りません。厳冬期は寒くて乗っているのがつらいです。
この症状については、車を購入してすぐに気づいたので、自宅近くのネッツトヨタの修理工場で点検してもらいました。
しかし「水温センサー、ヒーター用ラジエター、ともに異常は見られません。」とのことで、しかたなくそのまま乗っていました。
今回、出品するに当たって、水温が本当に上がらないのか調べるため、周囲の安全を確認した上で、平坦な一般道にて3速ギアでエンジンの回転を毎分3~4千回転ぐらいに保って数分間、走行してみました。すると水温計の針は下から4分の1ぐらいのところまで上昇しました。
しかしエアコンの吹き出し口からは温風は出ませんでした。水温がもっと高くなれば温風が出るかもしれませんが、今のところ、なかなか水温が上がりません。どういう理由でこうなるのか不明ですが、これから先、オーナーになる方には大きな問題だと考えます。
センターコンソールの左には、純正オプションでしょうか、ブースト圧計と油温計と電圧計の3連メーターが装着してあります。この純正オプションらしき追加3連メーターについては、3つあるメーターのうち、真ん中のメーターは、夜間照明が切れているようです。スイッチを入れても文字板が暗いままです。
オーディオはアゼスト製と書いてあり、CDプレイヤー付きです。スピーカーは新車時から付いていた純正品に小さな追加スピーカーが2つ付いています。
しかしカーステレオは、この機種の特徴でしょうか、重低音が響かないように感じています。音が軽いのです。とりあえずラジオやCDが聴ける、というレベルと思います。
ガラスルーフの内側から嵌める純正サンシェードは、付いていません。
リアガラスに貼ってある熱線の曇り取りが通電時に作動しているかは、これまで確かめられる天候の日に乗ることがなかったので、作動が不明という状況です。
それから、私が20年ほど前に所有していたAZ-1と比べると、エンジンが動いている時にわずかに「カチカチ…。」という小さな音がエンジンの回転の上下に同調して聞こえる音が出ています。
この音につきましては、ネットで情報を得たところ、タペットクリアランスが狂っているという故障ではなく、搭載しているF6A型エンジンに見られる自然な状態のようです。車検を取る際に整備士の人からエンジンの不具合として指摘されることはありませんでした。
対応策としてはコンデンサーを加えることで改善されるようなことを聞きました。AZ-1乗りの間で超有名な某サイトで、対策方法が写真入りで紹介されていますので、ご覧いただくようにお願いします。
エンジンキーは、純正品はありません。スペアキー店で作ったのが2本あります。純正のキーが欲しい方は、メーカーからブランクキーを取り寄せて、スペアキー店で溝を彫ってもらえば、それに近いキーができるかもしれません(確証はありません)。
あと、先月査定してもらった買取店で「小さなキズはあり、下回りに少し錆が出ています。」と指摘されましたので、錆傷あり、とご理解ください。いずれも、30年間、2万5千kmを走行すれば経年劣化によって出る症状だと思います。
それと、私が1台目に乗っていたAZ-1と比較すると、足回りのショックアブソーバーとスプリングが柔らかいように思います。前に乗っていたAZ-1の足回りは固くて、今回出品するAZ-1のは柔らかい=しなやか、のように感じています。2台とも中古車で購入しましたので新車時の足回りの硬さは分かりませんので、これはあくまで比較イメージです。
私が購入した時から、座席には赤い専用シートカバーが被せてありました。中は純正のシートです。このシートは、乗り降りする際に脚が触れる部分がややへたっているように感じています。
以上、修復歴有り、エアコンの暖房不調、追加メーターの照明切れ、古いタイヤなど、車庫保管と言ってもマイナス点があることを書きました。
次に、オーナーとして良いと思う点を書きます。
ずっとシャッター付の車庫で保管していました。雨ざらし、日ざらしの個体ではありません。バックミラーやウインカーレバーなどの樹脂部分は紫外線によって白化しやすいですが、この車はその進行が緩やかです。
昨年9月に、陸運局(今でもそういう名称でしょうか?)指定のきちんとした整備工場で整備し、車検を取得してもらいました。その際、バッテリーとフェールポンプを交換しましたので、しばらくは電気と燃料供給系の機能はしっかりしていると思います。また、今年になって、運転席側のドアダンパーを新品に交換しました。これは自力では交換できず、修理工場で交換してもらいました。お金のことで恐縮ですが、交換は4万円と少しかかりました。
外観は大きな傷や塗装のクリア層の剥がれなどは見られません。私が所有していた16年間に、事故を起こしたりどこかにぶつけたことはありません。ですから、塗装の状態は良いと確信しています。
AZ-1の特長の一つであるガルウイング式ドアは、ダンパーが効いていますので、ひとりでに持ち上がって開きます。低い運転席シートに身を沈めるように座ります。普通の乗用車より低いシートポジションと視界には驚きます。
スピードメーターとタコメーターのパネル横に追加オプションの3連メーターが付いていると書きましたが、そのため、とてもレーシーなインテリアとなっていて、運転するモチベーションを高めます。
現在、エンジンはキーをひねるとすぐに始動します。クラッチペダルを踏んでギアを1速に入れます。シフトレバーは、ギアボックスとワイヤーで繋がれていますので、もともとカチッとしない、柔らかな感触ですが、不安定なぐらぐらした感じはありません。
いつもエンジンをかけたらすぐには走り出さず、暖気をしてアイドリング回転数が落ち着いてから、ゆるゆると走り始めるようにしていました。
クラッチのつながりが比較的急なのは、レーシーなAZ-1の特徴です。不用意にクラッチを繋ごうとすると、「ガンッ!」と車が飛び出そうとします。お気をつけください。
シフトレバーの操作は、素早くよりもていねいに行なっていました。シフトダウンする時にはダブルクラッチを踏んで、ミッションのシンクロナイザーリングに負担をかけないように気をつけていました。
バッテリーは、昨年の車検時に古河社製の40B19Lの新品に交換しました。
軽い車体は、平らな道ならアクセルペダルを踏まなくてもクラッチを繋げばゆっくり動き始めます。アクセルペダルを踏んで1速から2速、3速とシフトアップ。ギアボックスからの唸りは聞かれません。5速まで順調にシフトアップする中でアクセルペダルを踏み込めば、エンジンが毎分4000回転ぐらいからターボチャージャーが効き始め、急に加速度が増します。どちらかといえばドッカンターボみたいな感じではないでしょうか。怖いのでアクセルを全開にしたことはありません。
ハンドリングはクイックな動きで、レーンチェンジには良い意味で注意を要します。山間部のワインディングロードは、AZ-1が得意とする道です。低い車高と鋭いステアリングフィール、効きの良いターボと併せて、水を得た魚のように生き生きとワインディングロードを駆けています。←個人の感覚の違いはあります。
走行中、足回りからゴトゴトという音などは聞かれません。消音マフラーの音にマフラー破れの音は混じっていないと思います。車検を通っておりますので、そのあたりは点検済みです。
ブレーキペダルを踏んだ時の「キー」という音は聞かれません。パーキングブレーキもしっかり効きます。パーキングブレーキのレバーには、純正オプションか分かりませんが保護カバーが付いています。
駐車場に停めておくと、周囲の注目を集めます。特に車好きな人にはよく話しかけられます。時には「外国車ですか?」と聞かれることもあります。
新車時からの取扱説明書と生涯整備記録簿が付属しています。
ヘッドライトはガラス製ですので、白化はしていないと思います。
以上、長い説明文をお読みいただいてありがとうございました。まだお知りになりたいことがあると思いますので、その際は質問欄に書き込んでください。
実車を確認される場合は、質問欄で連絡を取り合う中でヤフーのメールアドレスをお知らせしますので、すみませんが日時を調整した上で静岡県下田市までおいでいただきたく存じます。平日と休日ともに午後2時以降、対応できる日がございます。よろしくお願いします。
なお、入札なしの直接交渉による購入のご提案は、お引き受けいたしません。
ご入札の前に試乗されることを歓迎いたします。といいますより、実車をご覧になってから入札していただきたいです。実際に車体を細かく観察なさって、ボディや灯火類、エアコンの作動チェック、シートスポンジの具合、エンジンをかけて始動性のチェック、ギアを1~5速とバックに入れての走行、ターボチャージャーの効き具合などを確かめてください。当方の住まいも現車の車庫も、静岡県下田市にあります。車庫は家から7km離れた私有地にありますが、
現車確認していただく際は、車を自宅に持ってきます。
ただし、任意保険は5月12日で満期終了ししたので、ご試乗される時は、極力事故を起こさないようにお願いします。
なお、個人出品ですので、消費税は不要です。ただし自動車税は請求書が届いたら納付しますので、月割り額を落札額に加えていただきますよう、お願いします。
軽自動車税は、車年齢が13年を超えていますので、割高です。1年間で1万3千円ぐらいと思います。←調べてみてください。
落札していただいた場合は自走して帰ることができますが、お引渡しした後のトラブルは、補償しかねます。その点は、オークションの条件としてご理解ください。なお、陸送車による輸送は、落札者様でご手配お願いします。
なお、出品時の価格150万円は、静岡県沼津市の大手買取店で示された買取額です。この買取学で業者が引き取った後、販売店で店頭に並べる価格は、おそらく200万円を越えるのではないかと思います。
出品者の私が言うのもなんですが、今回のヤフーオークションで仮に160万円で落札していただいたとして、それは高価に思えます。でも、今のこの車のコンディションを維持していただいて数年間乗っていただいて、その後で手放す際にも、同じ価格で買取または落札されると思います。
それはあくまで「思います」のレベルですが、悪改造をしない限り、この車の価値は存続し続けると思います。したがいまして、落札額は高額としても、手放す時にはほぼ同等かひょっとしたらそれ以上のリターンがある、と私は考えます。この車がお好きでしたら、決して高い買い物ではないと思います。
と、自分で書いていて、ちょっと悲しくなりました。ホントに投資目的でなく、良いオーナー様に落札していただけることを願っています。
以下は、出典「フリー百科事典ウィキペディア」より抜粋、要約しました。
「超小型ながらスポーツカーらしさを演出している特徴的な外観は、希少なガルウイングドアと、外装にFRPを多用した軽量ボディで構成されている。ガラスのルーフにはトヨタ・セラと同様グラスキャノピーデザインを採用し、ルーフ部のガラスに光の透過率を30%に抑えたセラミック処理を施し、快適性に配慮してある。ボディは外装を簡単に取り外せるスケルトンモノコックという特殊なフレームを採用して剛性を高めている。車重は720kg。マツダ・オートザムAZ-1販売期間 1992年10月-1995年9月
ボディは、乗車定員2名 ボディタイプ2ドアクーペ エンジン位置 リアミッドシップ 駆動方式MR エンジンF6A型 657 cc 直3 DOHCターボ 最高出力64 PS/6,500 rpm 最大トルク8.7 kgfm/4,000 rpm 変速機5速MT サスペンション前/後:ストラット 車両寸法ホイールベース2,235mm 全長3,295mm 全幅1,395mm 全高1,150mm 車両重量720kg 最小回転半径4.7m」
どうぞよろしくお願いします。
(2023年 5月 12日 24時 20分 追加)外部リンク先「gooブログ」に追加の画像を載せました。ご関心がおありでしたら、ご覧ください。
さよなら僕のAZ-1 (goo.ne.jp)(2023年 5月 19日 20時 53分 追加)このAZ-1は、昨年秋にも出品しました。しかしその時は出品情報に不備があるなどしたため、出品取り消しをしました。
修復歴につきましては、あまりに車体内外装がきれいでしたのでずっと「修復ナシ」だと思い込んでいましたが、購入時の書類(売っていた店の説明書き)を探して読んでみたら「修復歴有り」となっていました。この点は、説明文の冒頭の部分と異なります。すみませんでした。
(2023年 5月 22日 21時 44分 追加)説明文の最下部にリンクを貼ってあるブログにハンドル周りの写真と、昨年冬に右のドアダンパーを交換してもらった時の写真を追加しました。ハンドルは、ノーマルの形状です。
(2023年 5月 24日 18時 33分 追加)空調の暖房ですが、温かい風がわずかに出ていることを確認しました。でも、ちゃんとした修理はやはり必要なようです。よろしくお願いいたします。
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