●●「ファッションの要」―たばこ入れ・きせる・・・●●

●●「提げたばこ入れの粋」・・・●

★たばこ入れには懐中とするものと腰に提げる提げたばこ入れがあり・特に提げたばこ入れは常に外部に晒す
　ため・自己を主張する重要な装身具としての性格を備えます。必然・あらゆる素材・意匠が競い合われ・奢
　侈禁令で幕府の取り締まりが厳しいときも・内部に贅を尽くすあたりは庶民の心意気を感じさせます。提げ
　たばこ入れには根付で留める堤げと・きせる筒で支える腰差しがあり・パーツもそれぞれ見どころとなって
　います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

◆「黒桟留革提げたばこ入れ」。　　　　　　　　　　　　　　
　三国志彫り銀前金具／中国武人彫り象牙根付／黒桟留革筒。　

◆「紅唐桟腰差したばこ入れ」。　　　　　　　　　　　　　　
　豆狸豆腐買彫り金象嵌前金具／朱堆緒締／雷神彫り桑煙管筒。

◆「茶色木綿織物一つ提げしたばこ入れ」。　　　　　　　　　
　金象嵌馬彫り鉄前金具／琥珀緒締／日月貝象嵌象牙根付。　　

◆「木駒菖蒲革腰差したばこ入れ」。　　　　　　　　　　　　
　梅に鉈彫り赤銅前金具／珊瑚緒締／謡曲鉢木彫り煙管筒。　　

◆「金唐草腰差したばこ入れ」。　　　　　　　　　　　　　　
　山桜彫り銀前金具／朱堆朱緒締／白檀煙管。　　　　　　　　

●「きせるの美」・・・●

★喫煙の日本伝来により発達した喫煙具のうち・最も古いのが・きせるです。最初に紹介した長い物から・や
　がれたばこ自体の改良に伴ってだんだんと短くなり・使いやすく持ち運びが簡単になります。また・形状も
　先端の火皿より雁首・羅宇・吸い口と分かれた一般的なきせるに加え・きせる全体に同一の素材を用いた・
　延きせるも作られました。いずれの場合も・愛煙家の目を楽しませるものがとりどりに選ばれたのは・他の
　喫煙具と同様です。

◆「銀渡金御殿形四君子延きせる」。　　
◆「銀玉川形宝尽し市松文きせる」。　　
◆「銀名古屋形業平菱文きせる」。　　　
◆「銀玉川形成瓢文きせる」。　　　　　
◆「銅四所真鍮源家形葵紋きせる」。　　
◆「銀御殿形桜に扇流し図延きせる」。　
◆「銀御殿形竹文延きせる」。　　　　　
◆「銀夕顔六角形福蛙に河骨図きせる」。
◆「銀吾妻形秋草文きせる」。　　　　　

●●「歌舞伎と喫煙」―芝居の小道具・・・●●

◆「妹背山婦庭訓」・での漁師鱶七。　　　　
◆「め組の喧嘩」・の４ツ車大八他力士用。　
◆「関の扉」・の関兵衛。　　　　　　　　　
◆「白浪五人男」・弁天小僧とその子供。　　
◆「黒塗に金蒔絵のたばこ盆」・銀延きせる。
◆「堆朱時代立役のたばこ盆」・銀延きせる。

ー”画像ー４の続き・・・”ー

●●「茶席の煙草盆」・（指導・文―佐方宗礼）・・・●●

**”指導・文―佐方宗礼”**

ー”画像ー４・・・”ー

●「待合」・・・●

◆煙草盆・「桑長手」。　　　　　　
　火入　―桃山期織部四方角入。　　
　煙草入―畳紙。　　　　　　　　　
　煙管　―一分銀彫。　　　　　　　

ー”本ー画像・・・”ー

●「腰掛」・・・●

◆煙草盆・「手付」。　　　　　　　
　火入―染付。　　　　　　　　　　

●「本席」・・・●

◆煙草盆・宗和好・「手付黒四方」。
　火入　―「赤絵・潁川」。　　　　
　煙草入―螺鈿。　　　　　　　　　
　煙管　―一銀杏彫。　　　　　　　

●●「煙草盆のなりたち」―好み物煙草盆・・・●●

★家元好みの煙草盆は・宗旦以来たくさんあります。さすがにどれも風格があり・吸いやすくできています。

◆一燈好　　　・「桐つぼつぼ透かし煙草盆」。　
◆玄々斎好　　・「埋れ木四方なぐり彫煙草盆」。
◆玄々斎好　　・「香狭間透し煙草盆」。　　　　
◆淡々斎好　　・「銀杏透し桑手付煙草盆」。　　
◆鵬雲斎家元好・「萩手付丸煙草盆」。